アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。
馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。今やパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない。
東京大学 名誉教授 和田英一研究室でキーボードの紹介をしました。せっかくなので、こちらにもまとめておきます。
今回は
の4種類について、メリット・デメリットを簡単に説明しつつ、オススメのキーボードを紹介します。主観も混じってます。
ちなみに、
などは考慮せず、日常生活でレポートやプログラムを書く時に使うキーボードを買う際の参考にしてもらおうと思って紹介しました。
メンブレン|スライダ式
学校の情報演習室とかにある、よくあるキーボード。
メリット
- 安価
- パソコン買うとついてきて楽
- 気軽に消耗品として使える
デメリット
- 安かろう悪かろうが多い
- キーを押した時にひっかかりがあるものが多い
- ちゃんと底打ちしないと反応しない
- ラバーのぐにゅっと感が、嫌いな人は嫌い
オススメ
- 6652TWJP:ミネベア
- FKB8811-663:富士通コンポーネント
富士通コンポーネント カーブド構造(カーブドステップスカルプチャ)省スペースキーボード USB・106キー日本語配列・ライトグレー FKB8811-656
- 出版社/メーカー: 富士通コンポーネント
- メディア: エレクトロニクス
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- FKB8540(Libertouch):富士通コンポーネント
富士通コンポーネント Libertouch White USBキーボード 日本語108キー 入力荷重調整可能 ホワイト FKB8540-051/W
- 出版社/メーカー: 富士通コンポーネント
- 発売日: 2010/01/14
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ミネベア製の6652TWJPは2005年に廃版になっている、メンブレンの名機です。オークション入手が主ですね。あとは富士通コンポーネントのものが地味に使いやすいイメージ。演習室にあるリースPC付属キーボードでも、富士通製だと地味に使いやすいです。現行販売品だと、FKB8811シリーズが良いようです。
FKB8540は、Libertouch(リベルタッチ)と呼ばれていて、静電容量無接点方式のようなキータッチが特徴で、キー荷重も変えられます。非常に心地よくタイピングできて良いですが、お値段も良いお値段してます。
ちなみに、Logicool製のやつはUnifying対応で便利なんですが、キーがギシッっと引っ掛かるものが多くて、ちょっと微妙です。ゲーミングの高いやつ買うとすごく良いって聞くけど、どうなんだろう。
メンブレン|パンタグラフ式
ノートパソコンのキーボード、というとわかりやすいと思う。ノートパソコンが普及してから、こっちのキーボードが好きだという人も増えてきた気がします。
メリット
- キーストロークが浅くて軽快(個人差有)
- ひっかかりが少ない
- 薄くて持ち運びしやすい
デメリット
- パンタグラフ機構部がプラなので耐久性が低い(金属製のもあるけど)
- 筐体が軽いので嫌な振動が発生する(鉄板入れて対策してるのもある)
- スライド式に比べてラバードームが小さく耐久性が低い
オススメ
- TK-FBP014:ELECOM
ELECOM キーボード ワイヤレス接続 Bluetooth2.0 日本語103キー プレステ3対応 ブラック TK-FBP014BK
- 出版社/メーカー: エレコム
- 発売日: 2009/11/25
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- Excellio Lite FKBE109/JW:ダイヤテック
FILCO Excellio Lite 白・桃 日本語109パンタグラフ式キーボード USB ホワイト/ピンク FKBE109/JW
- 出版社/メーカー: FILCO
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- 0B47181:Lenovo
レノボ・ジャパン ThinkPad Bluetooth ワイヤレス・トラックポイント・キーボード - 日本語 0B47181
- 出版社/メーカー: Lenovo
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ELECOMのものはBluetoothペアリングが9台まで登録できるので、PC・PS3・スマホ・タブレットPCを登録しておいて、さくさく切り替えて使える。地味に便利。価格も安くて消耗品として使える。
FILCOのは色が可愛い。この桜色は実に良い。鉄板が入ってるので、パンタグラフ特有の振動も軽減されています。ただ、LEDがめっちゃ眩しいというデメリットがあります。
Lenovoのは、言わずと知れたThinkPadキーボード。赤乳首(トラックポイント)最高です。キーの打ち心地も、安定のThinkPad。もっと昔のやつが良いって人もいますね。
メカニカル
独Cherry社や、ALPSが製造しているスイッチを組み込んだキーボード。ALPSスイッチはあまり聞かなくなりましたね。キーのひとつひとつに機械的(メカニカル)なスイッチが内蔵されています。
メリット
- Nキーロールオーバー対応してるのが多い
- 底打ちしなくても良い
- 軽快なキータッチ(個人差有)
- メンブレンに比べて経年劣化しにくい
- 軸色が選べて楽しい
デメリット
オススメ
- I-T Touch AS-KB91:ARCHISITE
Archiss CHERRY赤軸モデル 日本語91かな配列 テンキーレスメカニカルキーボード USB&PS/2両対応 AS-KB91LR
- 出版社/メーカー: Archiss
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- Majestouch 2 Convertible:ダイヤテック
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- 発売日: 2013/01/18
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- Majestouch MINILA Air:ダイヤテック
- 出版社/メーカー: FILCO
- 発売日: 2013/09/20
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ゲーミングキーボードがいろいろ出ていて、よくわからない事になってる昨今。
I-T Touch AS-KB91は、お値段が7500円程度と大変お安いのが特徴。後、CapsLockやNumLockみたいなキーに切れ込みが入っていて、ON・OFFを光って教えてくれる。ESCキーが赤くて可愛い。
あとはダイヤテックのFILCOシリーズ。大御所ですね。Majestouch 2 Convertibleは、USBでもBluetoothでも繋げられて便利。あと2シリーズからは、チャタリング防止を頑張っている様子です。
Majestouch MINILA AirはHHKBの様なコンパクトサイズ。しかもBluetooth接続できるので、取り回しがすごくしやすい。個人的にめっちゃ欲しい。
軸色は叩いてみないとわからないと思うので、店頭で叩いてみて好きなのを選ぶと良いと思います。秋葉原にあった、クレバリーのキーボードショップが潰れちゃったの、本当に悲しい。
静電容量無接点
静電容量の変化をスイッチとして利用しているらしい。
メリット
- 理論上チャタリングしない
- Nキーロールオーバー対応してるのが多い(してないの知らない)
- 機械的な接点が無いので長寿命
- 金融・証券で使われる高信頼性
- 底打ちしなくても良い
- 心地よいキータッチ(個人差有)
デメリット
- 値段が高い
- 価格が高い
- お金がかかる
- 財布に厳しい
オススメ
- Realforce 91UBK-S:東プレ
東プレ Realforce91UBK-S 静音キーボード 静電容量無接点方式 変荷重 ブラック NG01BS
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- Happy Hacking Keyboard Professional JP:PFU
PFU Happy Hacking Keyboard Professional JP 日本語配列 墨 USBキーボード 静電容量無接点 Nキーロールオーバー ブラック PD-KB420B
- 出版社/メーカー: PFU
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静電容量無接点方式キーボードの両雄であるRealforceとHHKB Proです。
Realforceの特徴としては、変荷重ですかね。ざっくり言うと、小指で打つキーを軽くすることで、心地よくタイピングができるようになっています。また、Sがついたシリーズで静音性がアップしています。デメリットとしては、黒筐体のキー印字がうんこみたいな色をしている事ですかね。
HHKBの特徴はコンパクトなのにキーピッチが狭くない点ですね。また、キーボード本体側のUSBも抜けるので、取り回しが非常にしやすいです。あと、自分は手汗を結構かくんですが、HHKBProの墨色だと、キーがベタついたり、テカったりしません。シルク加工とかされて無いのに、謎です。
ちなみに、HHKBはLiteがあって安いんですが、あれは全くの別のキータッチです。あれはあれで使いやすいのですが、「とりあえずLiteを買って試してみよう」というのはおすすめしません。
まとめ
スイッチの方式でまとめてみましたが、キーボードを買うときにはこれに加えて、
とかとか、いろいろ考えなければなりません。そこら辺は人によって条件が変わってくるので、適宜選んでいただければと思います。また、なんにしても1回叩いてみるのが良いので、お店に行ってみるのが良いですね。
それでは、心地良いキーボードで、心地良いタイピングライフを。
ご指摘
@FromAtom なるほどー。 ちなみに、スイッチ方式とNキーロールオーバには関連性が無いんじゃないかなぁ(コントローラの性能依存なので)という、良記事に対する上げ足取りを見つけました。
— うみさま (@umisama) 2013, 11月 9そういえばそうだったので、Nキーロールオーバーが多いという書き方に変えました。