開催までの流れ
だいたいは最強に腹立つ後輩であるじぐそうが書いてる(I am Electrical machine • CAMPHOR- x #kosenconf を開催しました)ので、そっちを読むと良さそう。始動は、深夜のTwitterでした。
— I know (@neo6120) 2013, 11月 4
こういうのは次の日に流してしまうと絶対に開催されない「永遠のまた今度ね問題」だと思ったので、めっちゃ眠かったけどすぐにGitHubでリポジトリを作り、本家のグループに混ぜ込みました。そこからのフローはお互いに勝手知ったる感じで、サクサクとissue
を立てて、開催宣言までを1つのゴールとしてmilestone
を設定して管理しました。後述する「会場と日程」以外はサクサクと決まって、とても心地が良いスピード感を持って色々が決まっていきました。僕がうっかり忘れてるissue
をじぐそうが立ててくれたり、じぐそうが考えた文章を僕が添削したりと、良い開催準備体験をしました。めっちゃ気楽で良かった。あと、ちょくちょく東京方面からの反応があったのも、「僕ら2人だけじゃない!」感じがして大変ありがたかったです。
さて、そんな開催の規模ですが、主催2人の仕事や学業の状況を鑑みると、大規模開催は避けて、小規模開催が良いなと思っていたら、じぐそうもそんな感じでした。基調講演やら、スポンサー立ててのお話なんかも面倒だったので、発表枠は5分か10分のLTで行こうぜという方向でした。また、会場に大学を使うと事務やら教員との話し合いが必要になって、アポやら打ち合わせやらでスピード感が悪くなるので、適当に借りようと考えていました。ただ、京都市という街は、『本の虫: 京都市での勉強会用の部屋の確保の難しさ』にも書かれているように、なかなか小規模な勉強会をする時に不便な街なんですね。そんなわけで、場所探しと日程調整がボトルネックになりました。
会場探しで難航していると、なんやかんやあってCAMPHOR-さんと合同開催させて頂けることになり、会場も無償で提供して頂けることになりました。さらに会場だけでなく、電源、インターネットも無料でお借りできて、この世の天国が京都にあることを初めて知りました。天使突抜一丁目。ここで、会場のサイズから参加可能人数が10人、多くても12人に確定しました。会場は5時間借りれるようにしたのですが、もし10人集まったとしても、茫漠とした時間が僕達の前に横たわっていて、それを消化するためには皆に発表してもらうしかありません。そこで「参加者全員発表者」という方針にしました。
人数の関係上もありますが、主催2人の中では今回のカンファレンスに対して「一般の人にも周知!」とか「新規ユーザ確保!」という意識はありませんでした。そういうのは、もっと大きいカンファレンスの試みとして頑張れば良い事で、たった2人で開催する小さなカンファレンスでは、もっと小さなところにポイントを絞ったほうが良い結果になると考えていました。風呂敷を広げるのは簡単ですが、綺麗に畳むためには人数、コスト、スタッフの意識、スタッフのスキル、マネジメント等々をちゃんと考えてネリネリしなければいけません。
あと、今回の開催では手間がかかる各種オプションを無しにしました。配信なし、名札なし、銅鑼なしでした。なぜかというと、参加者が欲しいのは「発表」なんですね。配信とか、名札とか、銅鑼とかはあると確かに楽しいし便利だけど、本質的に必要なものじゃない。発表者と、発表者の話があればカンファレンスは成立するはずなんです。ただ、さすがに寒空の下でノートPCのディスプレイを見せ合いながらお話するのは憚れるので、暖かくてプロジェクタが使える様にとだけ考えていきました。サブスクリーンも、東京方面のサブスクリーン業者の方からありがたいmentionが飛んできたのでセットアップをしたのですが、会場が狭くなったこともあり「まぁ置けたら置きましょう。無くて困るものじゃないし。」ぐらいの立ち位置でした。ちなみに、aun-subscreen (aun-signage/aun-subscreen · GitHub)は最高便利だし、ドキュメントもわかりやすくてシャッキリポンとセットアップできるので、皆ありがたく使いましょう。なにぶん、「シンプルに簡潔に!」と思っていても、「あれも要る、これも要る。」となりがちなので、「本当に無いと困るものは何か?」と考えて色々切り捨てました。
そんなこんなで、会場と日程の調整をじわじわと進め『開催まで1ヶ月を切ってから』開催宣言を行い、その1時間後に参加者募集を開始しました。素早い。参加者募集と、内容の告知にはDoorkeeperを使い、参加者があっちこっち行かなくても登録ができるようにしました。さらに、DoorkeeperとWikiには最強のデザイナーである@npyamaくんが、おしゃれなポスターを作ってペタペタしてくれました。ありがとう!
狙い
今回の開催で、僕がこっそり狙っていた事として「参加者全員が、自分が話したい!という高まりを持って集まる。」があります。結果論ですが、「1人持ち時間30分」も「参加者全員発表者」も「参加者10名」もこの狙いを良い感じに補強してくれました。上記3条件は、会場の制約で発生したものですが、決まった後で「これは良い感じに最高なのでは?」と1人夢想していました。上記条件だと「高専カンファには顔を出してみたいけど、発表する事が無い……。」って人は弾かれてちゃいますが、そういう人は違う開催に行けば良いことであって、今回の想定ユーザ外でした。僕がこの3条件で来るであろうと予想したユーザ層は「30分もあるけどなんとかなるっしょ!とりあえず話したいことがあるから行くぞ!」みたいな人でした。受け身なだけでなく、能動的に動ける人が集まると何かしらのミラクルが起きることを僕は知っているので、それを期待していました。ただ、テーマが「廿」という事もあり、「テーマが狭すぎて話したいことが喋れないのでは……。」と危惧していましたが、杞憂でした。
当日の失敗体験
資料作ってたら楽しくなってきて、気づいたら5時ぐらいでした。そして寝坊して、運営スタッフ集合時間に起きました。じぐそうごめんね!
懇親会、18時すぎ位から飲み始めて、お家に帰ったら27時半過ぎてた。昼過ぎに起きたら後輩達とアラサー集団がラーメン食べに行っててタフさを感じた。このあと滅茶苦茶TeXした。
当日の成功体験
まず、会場の適度な狭さがと「家感」が功を奏しました。みんなの距離が近い。あと狭すぎてスクリーンの横に立てないから、一緒に座ってお話をする。ばあちゃん家でやる、地域の座談会みたいで、お茶とかお煎餅の幻覚が見える雰囲気でした。そんな感じなので、発表中にヤジやツッコミが入ったり、「ちょっと追加で話したいことが!」と発表おかわりする人がいて、すごく心地よい雰囲気でした。
そして、発表も非常に良かった。狙い通り、各々が何かしらの「話したいこと」を持ってきてくれたので、飽きること無く最後まで美味しく頂くことができました。発表内容についても言及したいけど、配信もしてないし、どこまでパブリックにして良いのか分からないので、やめておきましょう。笑って、少し真面目になって、また笑って、と忙しかったですね。メリハリも学びもあって、すごく良かったです。
最後に、僕が得られた最高の成功体験は、あの日参加した人達がぼんやりとつぶやいた「あー、楽しかったわー。」でした。初めての運営スタッフでどうなるか不安でしたが、あー、開催して良かったわ。
謝辞
一緒に運営をした@neo6120くん、ポスターを作ってくれた@npyamaくん、無償で会場提供してくれたCAMPHOR-様、そして参加してくれた皆様。本当にありがとうございました。
コメント
今回は、いろんな偶然が重なって最高の成功体験になった。同じやり方をしても、次は絶対に上手くいかない。人間が集まって話をしている以上、成功体験の再現性はほぼ無いしマンネリ化もする。これに対する銀の弾丸は見つからないけども、今回の超小規模開催や全員発表30分みたいに、色々と試していくのは大切だと感じた。Because, it is very popular.