バグを見つけて教えてくれるのは嬉しいしありがたい。ユーザの体験損失や脆弱性を防ぐことができて良い。これは何にも勝る絶対的な真理である。
しかし、なにか変な挙動を見つけた時に脊髄反射的に「これバグじゃね?」と言うのは良くない。この発言はただの いちユーザの発言 であり、サービスやアプリを提供する側の人間としては、恥ずべき発言だと思う。
そもそも、その挙動の「バグか、仕様か」を判断するのは開発者であって、ユーザではない。「これバグじゃね?」は思考停止した愚かな発言であり、
- この文脈上は正しい
- あるプラットフォームの制約や文化の上では正しい
- 人月や負債の関係でこれが限界だった
- メインのスコープじゃないし致命的じゃないから後回しにしてる
という背景がある(かもしれない)挙動を十把一絡げに「バグじゃね?」と言うのは良くない。
「これバグじゃね?」と言われた時の感覚は「なんかお前臭くね?」と言われたのと同じ感じがある。「えっ、マジで?なんか変なの食べたっけ?にんにく?ニンニク食べたっけ?昨日風呂入ったよな?入ったよ。入浴剤も入れて入ったね。もしかして加齢臭?これが噂の加齢臭なのか?もしかしてワキガ?ワキガなのか?手術とか受けたほうが良いのかな?つら。」ぐらいに脳みそが回転してバグに構える。それだけエンジニアはバグに対して敏感に生きている。
もし「バグじゃね?」と言われた挙動がバグだった場合は「バグだわ。死にたい。」という気持ちになるし、バグじゃなくて意図した挙動だった場合は「なんやお前殺すぞ。」という気持ちになる。上記の例では「あぁ、お前の匂いじゃないわ。なんかエアコンが臭いわ。お前臭くねーわwwがははww」とか言われた感じですね。殺してやりたくなりますよ。
じゃあどうすればいいの?
明らかなバグを見つけた時
アプリを触ってたらクラッシュしたり、ふぁぼったのに反映されてなかったり、500エラーが出てたり。明らかなバグなら「バグっぽいです。」と教えてあげればよいです。
また、それを伝える際に どういう手順で動かすとバグるか を一緒に伝えてあげると大変助かると思います。「この画面でボタン押したらバグったけど、今は大丈夫。」って言われても「何もしてないのにパソコンが壊れた。」と言われるのと同じくらい「どうしろってんだ」感があります。
なんか変な挙動を見つけた時
「この画面で、こうしたらAになったんですが。なんか私的には、Bになる気がするんですが、なにか理由がありますか?」とか聞いてもらえると、意匠がある場合はそれを教えることができますし、ただのバグなら「殺してくれ。」って良いながらIssueを立てます。
まとめ
最初から殴る気満々でコミュニケーションを始めるのはやめよう。