文字っぽいの。

文字を書いています。写真も混ざります。

9%の世界

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ストロングゼロがTLでにわかに流行っている。

ちょうど休日だったのと、洗濯機が焼肉屋でこびりついた匂いを消してくれるまで暇だったので、缶チューハイを片手に商店街を散歩してみた。 昼下がりにこんな酒を片手にふらふらとしていると、定職についていない気持ちになってなんだか楽しい。

カップルの男性が「今日何も食べてない」と苛立っているのを、おそらく彼女であろう女性が夕飯の提案をしながらたしなめていたり、 路上の看板に歩きスマホの男性がぶつかりかけているのを見ていた。

商店街には何かしらの目的がないと訪れない。 ましてや9%の酒を片手に散策するために来たことは一度もないし、そんな目的で来る人はほとんど居ないだろう。 ただ、いったん酒を飲んでしまえば、あとはもうカッコつけることができない世界になる。 僕は昼間から高アルコールな缶チューハイを片手に徘徊するおっさんになって、その缶を飲み尽くすまではどんなお店にも入れなくなる。 スタバなどのカフェはおろか、100均ですら気後れする。

そんな状態だから、街を歩き回るしかやることがない。 強制的な散歩状態になるから、いろいろ発見もある。 アルコールの効果で体は温まるし、普段見ない角度で街を見ることができる。 なんだか高尚なことをしている気分にすらなる。

一通り歩き回って、缶も空になったので、丁寧にチューハイを買ったコンビニまで戻って捨てた。 酔いも回っていたので、そのままコンビニでコーヒーを買って近所の公園で飲みながら、 夕飯のこと、明日の仕事のこと、家で脱水が終わっているであろう洗濯機の中身のことを考え、 コーヒーを飲み終わるとまたコンビニに戻って捨て、家に帰った。

ちなみに、9%のチューハイは結構あって、ストロングゼロ以外にはキリンの氷結ストロングやビターズがある。 チューハイではないけども、角ハイボール缶の濃いめも9%だ。 ストロングゼロは結構甘いけど、ビターズはそんなに甘くないという特徴がある。 個人的にはビターズが好きで、ハイボールまで行くと味がなさすぎてさみしい。 単体でも飲めるけども、おつまみとも合うのがよい。

こういった飲み物を愛飲すると次の日(つまりそれは将来)が破滅してしまうことはわかっているので普段は飲まないけれども、 深夜のセブンイレブンで適当なパウチ(ごぼうサラダや豆のサラダがあるやつ)とホットスナックと9%チューハイのトール缶を買って帰るときの、 あの幸福なのか不幸なのかわからない感覚は結構好きではある。